2001年11月    



失われる地球の森林を救おう──国連大学で森林の価値に関する国際会議

林は地球上に残された多様な生物の遺伝子の宝庫である。しかし近年、森林の伐採が急速に進み、この生物多様性のみならず、世界経済、そして場合によっては文化的な遺産までもが危険にさらされている。森林の面積は急激に減少しているため(主に熱帯地域で年間約1500万ヘクタールの森林が消滅している)、専門家たちは世界の森林を救うための明確で具体的な対策を取らなければ、近い将来にも地球の環境や人間の営みさえ変化すると考えている。

 国連大学は2000年10月12、13の両日、東京渋谷の国連大学本部で、森林と持続可能な開発に関する世界委員会(WCFSD)、環境庁、林野庁との共催で「森林の価値−森林と持続可能な開発に関する国際会議」を開催した。この会議の目的は、持続可能な開発を促進する際に、森林が持つ多様な価値の本質に着目することによって、今後必要となる研究分野や森林管理政策上の問題点を明確にすることであった。

 会議では歴史的、文化的、生態学的、経済的側面などさまざまな観点から、森林が兼ね備える価値が検討された。広中和歌子参議院議員、オーラ・ウルステン元スウェーデン首相(WCFSD共同議長)、フィンランド森林研究所のマッティ・パロ氏、ジョージ・ウッドウェル ウッズホール研究センター所長、ナチュラリストで作家のC・W・ニコル氏など、学界、国際機関、政府、市民社会から多彩な参加者があった。

 主要な議題として、国際森林年が提案されたほか、将来の森林管理の方法、森林についての評価、意識向上の対策などが協議された。会議では、森林の歴史的価値、森林の生態学的価値、森林の経済的価値、森林の価値を保持・向上させる努力、森林の価値評価の5つのセッションが設けられた。各セッションでの討議内容の要約など詳細は以下のサイトを参照。

http://www.geic.or.jp/forest/

 

A UNU Public Affairs Newsletter providing Connexions to the work of the University