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UNU Nexions 書評
『コソボと試練にたつ人道的介入――選択的介入、集団的行動、国際市民権』
(Kosovo and the Challenge of Humanitarian Intervention: Selective Indignation, Collective Action, and International Citizenship)
アルブレヒト・シュナーベル、ラメシュ・タクール共編、国連大学出版部、5,200円、ISBN 92-808-1050-2
コソボ紛争は世界政治の概念とあり方に著しい影響をもたらした。本書は、紛争当事者、NATO加盟国、紛争隣接国、そして遠く離れた国など、異なる視点からみたコソボ危機の解釈を提示する。さらに紛争が世界政治全体の規範や機能、構造などの面に与えた長期的影響を詳しく分析することによって、そうした各国単位の視点から抜け落ちた部分を補完している。
注:アメリカ図書館協会(ALA)発行のThe Library Journal誌が選ぶ「注目すべき公的機関図書賞」受賞作品のひとつに選ばれた。この賞を受賞した図書は一般からも大きく注目される。
『地球交渉――環境外交30年の分析』
(Earth Negotiations: Analyzing Thirty Years of Environmental Diplomacy)
パメラ・S・チャセク著、国連大学出版部、3,250円、ISBN 92-808-1047-2
著者は外交交渉のプロセスを段階的に説明するモデルを使い、環境関連の各種国際協定がいかなる交渉を経ながらまとまっていくのかを分かりやすく紹介している。交渉プロセスを識別可能な六つの段階とそれに関係する五つの分岐点とに分け、その図式に沿って様々なアクターの役割、問題の処理、グループや提携関係の成立、意見調整の術などを分析する。
『グローバル・ガバナンスにおける世界貿易機関の役割』
(The Role of the World Trade Organization in Global Governance)
ゲイリー・P・サンプソン編、国連大学出版部、3,250円、ISBN 92-808-1055-3
WTO(世界貿易機関)は、その貿易ルールを世界のほとんどの国の国内規制構造の深部にまで適用するようになったことによって、いまや、従来の通商政策の範疇をはるかに超えた分野での論争にまで巻きこまれることになった。本書は、NGOなど、公共の利益を代表するグループがWTOの交渉プロセスや貿易手続きの大幅改革などに参加する権利を主張するなど、WTOがこれまでになかったさまざまな圧力を受けていることに対して、政策立案当局がいかに対応すべきかについて考察する。
『国連主催の各種世界会議――その影響とフォローアップ』
(United Nations-sponsored World Conferences: Focus on Impact and Follow-up)
マイケル・G・シェクター編、国連大学出版部、3,250円、ISBN 92-808-1048-0
1990年代に国連が主催した数多くの世界会議は広く喧伝され、参加者も多かったが、それらの会議そのものにいかなる意義があったのか、そして成果は――など、疑問に思う人は少なくない。本書は、こうした疑問に答えるには、それぞれの会議ごとに会議での決定事項の実施状況をフォローアップし、長期的にいかなる効果があったかを慎重に評価する必要があることを具体例によって示している。
『イスラムの水管理』
(Water Management in Islam)
ナセル・ファルキ、アシット・K・ビスワス、ムラド・ビノ共編、国連大学出版部、2,600円、ISBN 92-808-1036-7
中東と北アフリカでは開発問題のなかで水がもっとも重要な位置を占め始めている。本書は、水需要管理、排水の再利用、水道料金引き上げなど、水資源管理政策に関するイスラム諸国の考え方を紹介するもので、開発を価値と文化の文脈で吟味することの利点を示す具体的な事例を挙げた力作。
国連大学出版部は環境、持続可能な資源開発、平和とガバナンス、経済的および社会的発展、地域研究などの分野の主要な問題について、幅広いテーマの出版物を200点以上出版している。
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