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環境と持続可能な開発プログラムの成果を評価
──国連大学ニュースレター『プログラム活動の現場から』最新号
国連大学の研究活動を紹介するニュースレター『プログラム活動の現場から』(英語名Work in Progress)の2001年春号(16巻、2号)が3月末に刊行された。この28ページのニュースレターは12本の記事を掲載し、特に国連大学の環境と持続可能な開発(ESD)プログラムの最近のイニシアチブと成果を重点的に伝えている。
いくつかの記事は生産的で安定した天然資源の管理に関するプロジェクトを扱っており、また汚染に対する効果的な対策、都市の成長や気候変動についての記事も掲載されている。
「生物多様性保持に有効なアグロダイバーシティー(訳注)」は、国連大学の中核的なプロジェクト「人間・土地管理・環境変化」(UNU/PLEC)プロジェクトが達成した、最近の成果を報告している。PLECは1998年から米国ワシントンの地球環境ファシリティー(GEF)の4年間のプログラムに参加している。GEFの総合的な目標は、小規模農家の農業システムの枠内での保全(特に生物多様性保全)のために、持続可能で参加型のアプローチを開発することである。今回のレポートはこのプログラムの中間報告で、実証サイトの設置と運営、農業多様性と生物多様性の評価、生物多様性保全のための最適モデルの開発、途上国での能力育成などの面で達成された成果を詳しく報告している。(訳注)アグロダイバーシティー:農業活動と生物多様性の共生を意味する。
「中央アジア・パミール高原の天然資源の持続可能な利用と保全」は、国連大学地球山岳パートナーシップ・プログラムとその他の機関が共同で進めているプロジェクトを紹介している。山岳地帯、特に中央アジアの山岳は市場経済への移行にともなう、経済的、社会的変革のプロセスの影響を強く受けている。パミール高原は特に懸念のある地域と見なされている。
また2本の記事が水資源の有効的な管理の問題を取り上げている。「国際河川の流域管理」は、深刻な脅威にさらされている水域、その生態系に対する最も緊急で国境を越えて広がる脅威に重点を置いた、国連大学の活動に触れている。「マラウイ湖での持続可能な開発モデル」は、現在の湖水が受けている脅威を説明すると同時に、将来の開発指針として生態系モデリングを利用する国連大学と世界銀行の事業を紹介、この危機的で特異な水系資源の悪化を持続的に防止する必要性を訴えている。
「持続可能な開発と森林の役割」は、「世界森林・社会・環境」研究プログラム内で持続可能な森林管理を支援する、共同研究プロジェクト設計のための国連大学パイロット・プロジェクトの現況を説明し、このプログラムのこれまでの成果を報告している。資源管理関連のレポートとしては、国連大学アフリカ天然資源研究所(UNU/INRA)の活動に関する2本の記事が掲載されている。一つはナイジェリアにおける食糧供給確保の手段として、国内原産の葉野草を保全し、遺伝子改良を進めるための民族植物学情報の利用を説き、もう一つはアフリカにおける天然資源に関する女性専門家の名簿を作成する努力を紹介している。また、国連大学地熱エネルギー利用技術研修プログラムの活動の概要を報告した記事もある。
「東アジア水域の環境ホルモン測定」は、東アジア9カ国の沿岸水域における国連大学の地域監視プログラムの活動を概観したもの。環境ホルモン(EDC=内分泌撹乱化学物質)は動物や人間の新陳代謝、成長、生殖に関係するホルモン作用に干渉し、阻害する化学物質で、環境内にかなりの量が存在し、人間の健康や生態系に悪影響があると考えられている。国連大学の監視活動は地上の発生源から出ると考えられ、環境ホルモンの疑いのある化合物を対象にしている。
一方、気候変動に対する最も効果的な対応策という問題を扱ったのが「97年から98年にかけてのエルニーニョ現象事後調査報告」である。これは「世紀のエルニーニョ」と呼ばれるようになった97年発生のエルニーニョが社会に及ぼした影響についての16カ国の機関による事後調査から得られた教訓を提示している。
最後に国連大学のゼロエミッションフォーラムおよび国連大学のシティー・インスピレーション・イニシアチブに焦点を合わせた2本の記事は、われわれの生活様式や消費パターンが産業や都市圏に与えた広範な影響や、資源の最適利用をはかり、廃棄物を最小限に減らすための努力を検証している。
『プログラム活動の現場から』の2001年春号は国連大学広報部から入手できるほか、オンライン上でも参照できる。
(http://www.unu.edu/hq/japanese/letter/index.html)
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