1998年 7月      


国連大学、平壌でソフトウエア研修コース開講
連大学の国際ソフトウエア技術研究所(UNU/IIST、所在地マカオ)は、朝鮮民主主義人民共和国の首都、平壌で4月20日から30日までコンピューター・ソフトウエア開発に関する研修コースを開催した。国家科学技術委員会と共催したもので、研修はIISTの研究テーマでもある、産業用ソフトウエア開発に使われる精密な手順(Rigorous Approach to Industrial Software Development、略称RAISE)と形式的ソフトウエア開発の方法をテーマに実施された。

「朝鮮民主主義人民共和国のソフトウエア技術者は、国連大学IISTによる今回の研修コースに参加したことで、自分たちもコンピューター科学の国際的専門家集団の仲間であることを強く意識するとともに、参加を通じて、外の世界での最先端コンピューター科学の現状について知識を入手しただけでなく、そうした進歩に協力、貢献できることを知ったはずだ」と、コースの指導主任を務めたトーマス・ヤノウスキーIIST研究員は語っている。

10日間のコースには、コンピューター・ソフトウエア技術者25人が研修生として参加し、5人の指導員がコース指導に当たった。コースは「フォーマル・メソッド入門」「RAISE仕様言語」「RAISEツール」「RAISEメソッド」の四つのサブテーマにそって行われた。講義と演習にはほぼ同じ時間が割かれ、演習では、研修生各自の専門分野にRAISEメソッドを適用する方法について指導を受けた。

UNU/IISTでは、ソフトウエア開発を、単にソフトウエアを「書く」だけのレベルから、工学のひとつの領域にまで高めることを考えている。ヤノウスキー氏は「研修コースでは、さまざまなソフト開発テクニックに改良を加えているが、それが徐々にではあるが実際の現場で利用されるようになってきた。ソフトウエア工学のこのレベルでの教育は、途上国にとって今後、独自のソフトを生産、輸出するうえで大きく役立つはずだ。少なくとも、自分たちの国のインフラに合ったソフトを自分たちの手で開発できるようになる。その種のソフトは仕様が複雑かつ特殊なものになりがちで、外国の既製品を買うとなればきわめて高くつく」と指摘した。