1999年6月15日
PR/J11/99

エルニーニョ災害の危険に備える
国連環境計画と国連大学が共同プロジェクト

国連国際パートナーシップ基金(United Nations Fund for International Partnerships)は、エルニーニョやラニーニャ現象が気象に及ぼす影響について、早期警報システムおよび全般的な準備体制を研究するためのプロジェクトに65万ドルを支出することになりました。この資金は米国の実業家テッド・ターナー氏が国連に寄付した10億ドルの資金の一部で、国連環境計画が国連大学、米国大気研究所、世界気象機関、国際防災の10年事務局などと協力して、19ヵ月にわたるプロジェクトを実施することになっています。参加国は中国、コスタリカ、キューバ、エクアドル、エチオピア、フイジー、ケニヤ、モザンビーク、パナマ、パプアニューギニア、フィリピン、ベトナムの諸国です。

太平洋の異常に高い水温に起因するエルニーニョ現象は、地球の気象パターンを乱し、大規模な干ばつ、山火事、洪水、台風などの自然災害を引き起こしています。エルニーニョ現象の影響の大きさを認識した国連総会は、第52回総会で各国政府と国連システムに、エルニーニョ現象が世界の人類の活動に及ぼす影響を軽減するための、国際的協力の強化を呼びかける決議を採択しました。ハンス・ファン・ヒンケル国連大学学長は「1997年から98年にかけての大規模なエルニーニョ現象の教訓から学び、将来に備えることは極めて大切な任務だ。今世紀における最も深刻なエルニーニョ現象を振り返ると、それが異常な気象を生み、地球規模の災害をもたらしたことが理解できる」と述べています。

国連環境計画主導のこのプロジェクトは今後、この国連決議に従い、参加諸国における1997年〜98年のエルニーニョに関する予測と影響を評価し、今後の予測メカニズムを改善し、準備体制の強化を通じて、人間社会と環境への悪影響を軽減することにしています。特に影響を受けやすい地域については、各国の災害対策計画の改善のためのガイドラインを開発して行きます。

ファン・ヒンケル学長は、国連大学は研究の成果を参加諸国および危険にさらされる世界の各地域に配布し、同時に教育体制や知識基盤の強化のための協力プログラムを開発して行きたいと言っています。

参加諸国の研究リーダーは来月初め、ジュネーブの国際会議センターで、パートナー機関の専門家諮問グループと初めての会合を開きます。

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