パプアニューギニアでの環境ガバナンス関連国連大学研究に
国連開発計画が資金供与へ
国連大学は本年11月から、パプアニューギニア政府および南太平洋地域環境計画(SPREP)との協力により、国連開発計画パプアニューギニア事務所からの資金供与を受け、同地で環境管理に関するケーススタディーを実施することになりました。
この新たな調査に対する資金供与は、最近発表された国連大学とSPREPによる政策報告「太平洋島嶼におけるインターリンケージ・イニシアチブ」に端を発しています。この報告は、国際および地域環境協定に関する交渉、批准および実施に対する「インターリンケージ」(相互連関)アプローチがさまざまな形で、太平洋島嶼国に特に裨益し得ることに重点を置くものとなっています。インターリンケージとは、物理的環境に自然に存在する相乗効果の活用改善を図る環境管理へのアプローチのことです。国連大学は1999年7月に、東京の大学本部で「インターリンケージ―多国間環境条約の相乗効果と調整に関する国際会議」を開催して以来、インターリンケージに関する活動を続けています。
太平洋島嶼に関する報告書は2001年に行われたケーススタディーに基づいていますが、ここでは、パラオ、バヌアツおよびクック諸島の太平洋島嶼3カ国における国レベル・地域レベルのガバナンスプロセスおよび機構の審査と分析が行われました。これらのケーススタディーは、交渉、戦略的計画策定、法的枠組み、金融メカニズム、情報管理、協議と調整、能力育成、啓発と教育、NGOの参加、そしてその他さまざまな制度的・組織的問題を含め、環境ガバナンスプロセスのあらゆる側面を検討しました。報告書は既にすべての関係機関、関係者に配布されており、今後の計画策定プロセスに組み込めるようになっています。
報告の重点は、現行の環境マネジメントシステムにおけるギャップと弱点、ならびに、効率と効果改善の機会の判別に置かれています。明らかになった重大な弱点の一つは、地域と国内の環境問題が全般的に、多様な国際環境協定の諸目標と結び付けられていないことに関係しています。また、調査対象の国々の間では、総合的な能力育成が欠落していることも明らかとなっていますが、情報の流れが不十分なため、主要な政府機関が場合により、自国の環境に関する国際的公約の最新動向について知らされていない可能性もあります。
報告でもう一つ明らかにされたのは、国内的・地域的な政策と戦略をより包括的なものとし、より幅広い持続可能な開発の優先課題への対応力を高めるために、環境協定の交渉段階と実施段階の調整を強化する必要性です。あらゆるレベルでの調整強化は、情報の流れを盛んにし、報告制度を統合し、複数の協定に関する共同あるいは共有のデータ管理メカニズムを確立することによって達成できることでしょう。
太平洋島嶼国が直面する問題の大半は、人材が限られていることと資金的な制約が関係しています。地域内での経験の共有と共同で能力開発を行うことにより、これら制約の影響緩和に向けた大きな一歩となるでしょう。さらに、各環境条約の事務局は、SPREPなどの関連地域機関とともに、環境合意の実施における地域調整を促進する上で、重要な役割を果たすことが可能になるでしょう。
また、国連大学は東南アジア諸国連合(ASEAN)との協力により、同様の調査を行っていますが、このケーススタディーに基づく報告は、2002年12月に発表予定です。さらに、東アフリカと西アフリカについても、同様の10カ国調査が進行中です。
この活動の詳細については、ウェブサイトhttp://www.unu.edu/inter-linkages/をご参照ください(英文のみ)。
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プロジェクト関連のお問合せは、国連大学「環境と持続可能な開発」プログラム、ジェリー・ベラスケス学術研究官へ(英語・日本語)。
メールアドレス:jerryv@hq.unu.edu
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取材、その他のお問い合わせは国連大学広報部へ:
電話:(03)5467-1243、1246 FAX:(03)3406-7346
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