2002年4月18日
UNU/J12/02
 
 

 

農業における生物多様性を推進する国際会議
国連大学がニューヨーク・コロンビア大学で開催


国連大学は4月23日から27日まで、ニューヨークのコロンビア大学で「生活向上と共に生物多様性を高める農民との協働」をテーマとする国際会議を開催します。この会議はコロンビア大学環境研究保全センター(CERC)およびユネスコとコロンビア大の共同プロジェクト「生物圏と社会に関する国際プログラム」(IPBS)との共催で国連大学が開催するもので、国連大学プロジェクト「人口・土地管理・環境変化」(UNU/PLEC)の第4回総会として開かれるものです。UNU/PLECは地球環境ファシリティー(GEF)のプログラムの一つで、国連大学は1998年〜2002年の執行機関、国連環境計画(UNEP)が実施機関になっています。

農民は長年にわたる試行錯誤と技術革新を通じて、動植物の多様性を育み農業多様性(アグロダイバーシティー)の技術を蓄積してきました。農業多様性とは、農民は作物の選択に止まらず、土地、水資源、生物系全体に関し、環境の持つ自然の多様性を生産に利用するという多様でダイナミックな方法のことを指します。多くの小規模農民は農業における生物多様性に富んだ多様な農法の開発を続け、同時に農山村の生活水準を引き上げてきています。それでもここ数十年、農業生産の多様性を維持し、向上させる努力はいまだに公的機関の関心を引くに至らず、奨励策も貧困で、研究や農業開発機関の資金供与も決して十分ではありません。今でも、世界の人口増をまかなうために必要な食糧を生産するには、エネルギー集約的で、単純化された単一栽培が必要だとの考え方が強く残っています。

農業多様性を実践している多くの農民の労働環境は、このような単一栽培には適していないだけでなく、もしこの種の単純化された農業生産が採用されれば、土地の著しい劣化を生む恐れがあります。一方で、農業多様性は単一栽培と少なくとも同程度に生産的であり、人間が求める多様な要求を満たし、リスクを軽減し、変化に対応する能力を高めるという多くの証拠があります。生産が持続可能であるためには、資源の保全または向上が必要です。生産と生活における多様性は多くの農民が選択してきた道なのです。UNU/PLECは長年にわたって、特にアフリカ、中南米、アジア太平洋地域の12のUNU/PLEC参加国に設けた実証農場において参加農民の多数を受けて、研究活動を続けてきました。そして参加科学者の協力と共に「熟達した農民から農民が学ぶ」形を通じて、農業多様性を推進するという革新的な手法を開発しています。

今回のニューヨークの会議では、本プロジェクトの経験と教訓を総括し、以下のテーマを中心に討議を進めます。
(1)生物多様性の評価―その方法とデータベース化
(2)管理手法の多様性
(3)実証サイトの活動
(4)能力育成とネットワーク構築
(5)プロジェクトの影響と勧告
(6)将来計画

会議には、参加12カ国の各PLEC地域クラスター(単位)、国連大学、国連環境計画、地球環境ファシリティー、その他の機関から約60名が参加します。会議の詳細とプログラムは下記のウェブサイトでご覧になれます(英文のみ)。
http://www.unu.edu/env/plec/4GM/index.htm
報道機関の取材を歓迎いたします。会議は一般公開で入場は無料ですが事前の登録が必要です。

現地での連絡先:

Dr. Miguel Pinedo Vasquez
Center for Environmental Research & Conservation
Columbia University
Mail Code 5557, 1200 Amsterdam Ave.
New York, NY 10027-6902, USA
Tel.: +1 212 854 8178 Fax: +1 212 854 8188
Email: map57@columbia.edu
http://www.columbia.edu/cu/cerc/news/uhuindex.html

お問い合わせは国連大学広報部へご連絡ください。
     電話:(03)5467-1243/1246、FAX:(03)3406-7346